第2回講座 文学座・俳優さんと楽しくトレーニング!伸ばそう“伝える力・感じる力”
第2回講座
文学座・俳優さんと楽しくトレーニング!伸ばそう“伝える力・感じる力”
〔講師:文学座 俳優 植田 真介 さん、日景 温子 さん、石森 咲妃 さん〕
日本を代表する老舗劇団「文学座」所属俳優の植田真介さんから、プロの俳優さんが実際に行っているゲームをとおして、コミュニケーション能力アップを目指したワークショップを実施しました。
○はじめに
たくさんの演劇を多くの俳優やスタッフとつくってきた経験から、「“お互いを知ること”が初めて会った人と仲良くなるコツ。そして、塾生のみなさんが仲良くなれるように、このワークショップでのゲームをとおして、名前や年齢、何が好きなのかなどをお互いに知っていきましょう。」と植田さんよりお話がありました。
○「自己紹介」
全員で円になり、お互いを知るための自己紹介ゲームをしました。「一人が名乗ったら、全員でその名前を元気よく呼ぶ」というルールで、リズムよく、ポーズをつけたりしながら、お互いの名前を覚えました。
また、「○○好きな人?」という問いかけに、当てはまる人が中央に集まり「ホールインワン!」とジャンプしながら掛け声を上げる、共通点を探すゲームも行いました。このようなあそびをとおして、お互いの距離を縮めることができました。
○「シアターゲーム」
ジェスチャーで行う“しりとり”や、2人1組で「ありがとう」や「よかったね」といった一言だけで、誰が誰にどういう気持ちでつたえているのかを当てる、という難易度の高いゲームを行いました。自分の頭に思い描くことを伝える難しさを感じつつも、一生懸命伝えようとする様子が見られました。見事な表現に対しての感嘆の声、おもしろい表現への笑みがこぼれる場面もあり大変盛り上がりました。これらのゲームから「楽しいね」という言葉よりも、互いに笑顔を交わす方が、より気持ちが伝わることがわかり、顔の表情や身体の動きでの表現の大切さを学びました。
○「桃太郎」
桃太郎の物語を場面ごとに区切り、印刷したものが配られました。まずは、チームで協力して、ランダムに配られた文章を順番に並べて1つの物語をつくりました。次に、読む順番を決め、実際に声を出し、場面を想像して動きをつけたりしました。チームにごとに違うストーリーが生まれ、表現も創意工夫がされていました。学校も学年も違う仲間で意見を出し合い、協力して、たくさんの素晴らしい作品ができました。
○さいごに
“みんなでひとつのものをつくるために大切なこと”について、ヒントは見つかったでしょうか。お互いのことを知って仲良くなったり、仲間と協力するという時間を過ごすことはできたでしょうか。難しいことにも一人ではなく、みんながいたから取り組むことができたし、答えがないものを考えることができたと思います。自分と違う人がいるからこそ、自分にはないアイデアや楽しいことを分かち合うことができて、面白いと感じることができたのではないでしょうか。
植田さんからのまとめのお話に、塾生のみなさんは大きくうなずいていました。